ハイマツ帯

たまに更新できればいいな

ロケットのある風景

 川にもいろいろあるが、鴨川ほど人々に親しまれている川もそう無いと思う。比良のヘク谷なんかも我が部においては親しまれているが、あれは一般には存在すらほとんど認知されていない。言うまでも無く鴨川とは京都を南北に走る広い川だ。京都は実は結構せせこましい町である。名古屋のスカスカな土地から越してきた僕としては、京都は人口密度も自転車密度も自動車密度も高くて圧迫感を感じることがあるのだが、鴨川がぽっかりとだだっ広い空間を作っているおかげでだいぶ救われている面があると思われる。晴れた日には橋から北を眺めるとよく山が見え、冬になるにつれだんだんと雪で白くなっていく様を見るのが楽しいし、台風の時にはすさまじい濁流になるのを眺めるのが楽しい。僕が今の大学に来ようと思ったのはなんとなく京都に住みたかったという適当な理由によるが、京都に住みたいと思うに至るにはあの鴨川のある風景が素敵だと思ったのが多分大きな影響を与えている。つまりもし鴨川が無かったら、今頃僕は東京あたりの大学に行ってまともに4年で卒業してまっとうな人生を歩んでいただろうということである。

 とまあぐだぐだ書いてしまったが、要するに鴨川のせいで僕は留年したということである。そんな憎むべき鴨川の川床で、数日前に家族が京都に来たので食事をした。川床料理は大別すると、鞍馬のほうにある渓流の上のやつと三条や四条あたりの川辺のやつがあるが、今回は後者である。料亭の和食が多いと思われがちだし今回も和食だったが、実は洋食屋とか色々あり、以前に串かつとワインを出す店に行ったがなかなか良かった。

 

 さて、ついに9月が終わった。僕の夏休みも終わることになった。とは言え夏休みでも研究室には行くし授業期間でも研究室はさぼるわけである。まあゼミに出て意味不明な話を聞くのはきついが、後期は本格的に調査を開始していきたいので、なるべく調査とゼミを被せてゼミの存在を消していきたい。あと夏休みに入る前には統計と計量をがんばろうと思っていたが、案外その前段階の数学の復習に苦しむことになり、こんなんそこらへんの学部生でもできるよと思うと学部で全然努力しなかった事実が改めて突きつけられるはめになって辛いのであった。

 夏休み全体としては、結局長期の山行はできなかったけど、東京に長期滞在したりして結構楽しく過ごしていた。山は秋にがんばろうと思う。○ヶ関も築地も案外良いところである。東京では色々な人につきあっていただきまことにありがとうございました。普段あんまりカラオケ行かないが、この夏はしばし行く機会があって案外自分はカラオケが好きなことが段々わかってきたので、とりあえずレパートリーを増やして同行者を不快にさせないようにしてきたい。

 

 今日は久しぶりに町に繰り出して色々本を買ったり卑猥な本を買ったりしたのち、心が叫びたがってるんだ。を見た。全体の感想としては、けっこう楽しめた。ただ、仁藤がめっちゃニートに聞こえた。またEDの曲の歌詞が妙に生々しく不気味な感じがしたのだが僕だけだろうか? この作品に限らず中高生の恋愛模様を描いた作品は人の心を苦しめることがしばしあるが、僕が実はそんなにダメージを受けないのは、自分が最も郷愁を感じているのが男子校で過ごしたあの甘美な時代だからという理由によるのかもしれない。まぁなにも甘くなかったしまったく美しくもなかったわけではあるが。