ハイマツ帯

たまに更新できればいいな

津軽の作家たち

 なんと前回更新してから三か月もたっており、我ながらショックである。その時々に考えていたことを後までとっておきたいように思うので、もう少し頻繁に更新したいところではあるが、なかなか心に任せぬ状況である。この間様々なことがあった。

 でかいイベントだけ追っていくと、まず8月の夏休みは九州に行っていた。同期が宮崎で働いているので一緒に高原に行ったり温泉を巡ったり寺社を巡ったりした。極めて平和な貴重な時間だった。平和すぎて、自分は今とても贅沢な時間を過ごしているのでは、とか思って逆に切なくなったりした。全国転勤で田舎に行くのも結構楽しそうだなぁとか思った。もちろん色々大変だろうけど。

 9月末から米国に、会社の用事で一か月ほど行っていた。予想されていたことではあるが、やはり日本の生活のほうがはるかに快適である。田んぼがいつの間にか黄金になり、やがて土となる様子とか見られないし。米国滞在中にアルゼンチンにも行ったが、これはなかなか面白かった。日本の報道ではアルゼンチンはボロボロなように言われているが、実際に言ってみると極めて平和でステーキもおいしく、現地の人も「日本の報道は偏ってるね」などと言っていた。もっとも、現地の雰囲気とか現地の人が言うことがいつも正しいわけではないが。

 そして今週は中国某所に行ってきた。三日滞在しただけだが、パリやNYよりだいぶ過ごしやすい感じがするのは気のせいだろうか? 物価が安いし漢字というのは安心感がある。また、治安もなんとなく落ち着いている気がする。現地の人によると、「当局が怖いから」とのことだった。

 それから、少し前に部の奴の法事で滋賀で集いがあった。色々なことが思い出された。他の部員も元気そうで良かった。奴のおかげで毎年集まれているような感じはする。その後京都で集まり、みんなで龍門で飲んだ。

 あと三島に行ったがすごく良いとこだったのでおすすめしておく。街中なのにありえない水量がある。

 

 7月から新しい部署になって仕事がだいぶ楽になった。深夜まで残ることも激減した。一方で、謎の会議の対応で深夜まで残ったりしていた、前の部署の狂乱の時代が懐かしかったりもする。ある意味楽しかった。残業していて0時を過ぎると先輩とビールを買ってきて会社で飲んでいた。最終日は役員主催の社内ワイン会のロジ係でフィナーレを迎えた。先輩と一緒に残飯を処理し、部屋にファブリーズとリセッシュを吹きまくり(部屋に酒の臭いを残すなと秘書に言われていた)、片付けを終えたのは1時前だった。先輩と一緒に帰りながら、最終日にふさわしい仕事ですね、とか話していたことを覚えている。

 苦労した沢ほど覚えている。沢を登っている最中はもう沢はええわ、、、としか思えないけど、下りてきて数日たつとまた次の沢のことを考えている。「あけぼの」できつかった沢の思い出話をするのがなにより楽しい。残念ながらそういう傾向がある。

 

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 以下にはどうでもよいことをいくつか書き散らしておく。

その1:新卒採用の際に、社会人はコミュニケーション能力重視などと言われたりすることが多いように思う。私自身、以前はなんだそれ、意味あんのかタコ、くらいに思っていたが、実際に一年半社会人とやらをやってみると予想以上に重要である。というのも、技術屋や会計法律等の専門知識を活かすような職でない場合、会社の中心となり活躍する人物に求められる能力として、社内・社外の調整能力とロジ能力(官庁用語のロジです)がかなりの重要性を占めることが多い(気がする)ためである。ロジというのは、必要事項を整理して順序だて、そして何より他人に自分のプランを伝えて協力してもらうということが必要不可欠である。弊社では「ロジができないものは中身の仕事もできない(ただしロジができるからといって中身ができるとは限らない)」などと言われるが、ある程度真理であると思う。

その2:何も今更私が言うまでもないが、日本におけるビジネスの傾向として、海外に投資をしてそれを管理するモデルのものが多くなるのは避けられず、当然国際的な仕事が増えてくる。そういうわけで私も嫌々ながらそんな感じの仕事に携わっている。本音を言えば愛国左翼の私としてはあんまり海外のビジネスはしたくないのだが、こういうご時世では、これといった専門能力がないものが国内で完結する仕事をしようと思えば、それなりの能力や工夫が必要となるように思う。

その3:ある程度の時間を過ぎると労働生産性が落ちる・・・という言説をたまに見かける。もっともである。深夜残業してると頭がおかしくなる。が、しかし、会社にとってみれば、多少単位時間あたりの生産性が下がっても、追加的な人員を雇うよりは支払う残業代を増やすほうが、給料対生産量の観点では有利なことが多々あるように思う。では、従業員にとってみれば……?

津軽衆と南部衆

 大学の後輩たちが夏休みのため関東の沢を登るとのことで、お情けで誘ってもらったので、久々に登ってきた。

 山梨某所で登ることになり、前日は山梨の寂れた温泉街にある謎の健康ランドで泊ったのだが、なんでもここは前回の温泉甲子園で優勝したらしい。種類がやたら多い温泉に入り(全部ぬるかった。あと一番でかい風呂は飛び込み対決が行われており入れなかった)、宴会場で雑魚寝した。沢に行く前日は毎度のことだが、なんでわざわざ沢なんか行かなきゃいけないんだと思い、中止になれと願うのである。この感覚も久しぶりに味わう。翌朝、後輩たちと合流する。

 肝心の沢だが、簡単で気楽ではあったが、荒れた河原がやたら多く、滝が少なく、しかも無駄に長くてしんどかった。きれいなところもあるにはあったが。下山も長くてしんどかった。全体としてはしょぼかったという印象が残る(スマソ!)。

 焼肉を食べて解散した。なんだかんだ言ってもやっぱり沢はよい。

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 この間様々なことがあった。

 春からしばらくはなぜか人事を併任して採用担当をしていた。おそらく上層部に破滅主義者がおり、この会社を滅茶苦茶にしたいと考えたために私が任命されたと考えるのが自然である。もちろん新卒採用は惨敗に終わったわけだが、こんな会社に入れていいのかという罪悪感もあったので、あまり良い人がいっぱい入らなくて良かったと言えなくもない。

 そんなわけで採用担当兼政治対応兼国際担当兼その他もろもろという謎の所掌となっていた。一時期、寝不足が続き、常に頭の中を弱い力で握られているような、脳みそがかゆいような、不思議な状態が続いていた(今は元気になりました)。謎の会議のためにパリに行ったりした。

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 そんな感じで概ねまじめに生きている。7月からは新しい部署となり、心機一転、退職への思いを強くした。

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陸奥の名のさまざま

  京都時代の下宿をネットで探していた。なんで今更……というところだが、確かめたいことがあった。不動産サイトを見てみると、その下宿の部屋はみんな埋まっているようだったが、外観写真は載っていた。見てみると……ある部屋のベランダに、物干し竿の代わりに汚いひもがぶら下がっている。

 もちろんこれは私の部屋で、引っ越し当時、物干し竿を持っていなかった私は汚い紐を代わりにぶら下げた。紐は案外長持ちし、結局下宿を出るまで変わらず使われていたのだった。あの下宿の写真に、あの紐は写っているのか? というのが気になって検索したのだった。我ながら懐古趣味が過ぎると思った。

 

 過去のブログを読んでみると春の記事は感傷的で気持ち悪い一方で、それなりに色々と思うことが書いてあるように思う。が、今年についてはそういう心持ちがあんまりない。一回生と二回生では大違いで、色々と考えたりわめいたりするのだが、社会人一年目と二年目ではさほど変わりは無いように思う。そんな春が今後無数に続くのではないという予感がある。感傷的な自分にはつらいことだろう。

 自分の感傷性は大学時代にひどく悪化してしまったように思う。

 沢を登っていてよく思う。つらく苦しく怖く、全然楽しくないと。下山後にほっとしてだらだらするのが楽しいんだと思う。でもそれだけでなく、沢が終わって、一週間、一か月、あるいは数年たって、沢のことを思い出すのが楽しい。思い出すのが楽しいから沢に登るような気がしている。

 

 ビールを飲んで支離滅裂な文章を書いているのでもう終わる。

古代の豊かさ

 命ある限り沢メン魂を世に広めることを決意し、爽やか沢メンとしての誇りだけを持って東京に出てきて一年。読者諸賢のご存知のとおり夢は破れ、心は千々に乱れ、頭はおかしくなり、体重は激減し、白髪が生え、先週は胃腸炎となった。
 そんなわけで、いつ東京を去ってもあんまり名残惜しくないよう、関東の色々な場所になるべく行っておきたいと思っている。先週月曜日は有給で休みだったので、ヤマノススメの舞台である飯能に行ってきた。まずは駅の観光案内所に寄ったところ、そこのおじさんに「そこにヤマノススメポスターがあるんじゃよ」などと言われ、舞台巡りのおたくであることがばればれであるようであった。町は3年前に行ったときに比べてパネルの数が激減している気がしたが、あとで調べたら月曜日休みのお店が多いせいもあるようだ。なんにせよ三期が楽しみである。OVAをまだ見てないけど……。

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 私の所属していた部署は社内で無茶苦茶な扱いを受け続け、このたびついに部署分割の憂き目にあうこととなり、私自身も意味不明な所属になることとなった。新天地では命ある限り沢メン魂を発揮していきたい。例えそこが、草がすぽすぽ抜ける草付き壁であったとしても。
 考えてみると昨年度に沢に行ったのは、夏休みに日帰りで登った一本だけである。今年は詰めあがった瞬間に胸が熱くなって、下山後に疲れはてながらビール飲んでへらへらできるような、そんな楽しい遡行を一度はしたいところである。

 なによりこの晴天の下での砂浜麻雀。
もう麻雀がインドアスポーツであるなどとは言わせない。
 ××××の名に懸けても、麻雀がれっきとしたアウトドアスポーツであるとここに宣言する。
 「打ってないやつはだまってろ!」
とにもかくにも、西表合宿中最高の環境、類い稀なる好天の下での対局開始と相成ったのである。

断水の日

 そういえば正月休みが終わる前に、研究室時代の先輩に誘われて山梨でキャンプしたのであった。なんで山梨かと言うと先輩が山梨で働いているからである。なんで真冬にキャンプするかと思われるかもしれないが、寒い中で焚き火にあたるのはそれはそれで味があって良かった。昼頃にキャンプ場に着きさっそく飲み食べ始め、そのままシームレスに夜まで飲み食べ続けた。先輩がスペアリブの骨を焚き火に放り込みながら、「骨は燃えるよ。最近葬式で燃やしたから知っている」と、おっしゃっていた。

 最も不安だったのは夜の寒さであったが、下は5枚、上は7枚とか着て寝袋も3枚使ったのでさすがに快適に眠れた。翌朝焚き火のあとを片付けていると、先輩が石のかけらのようなものを拾い上げ、「これは骨だな。ここが脊髄。こういうふうに燃え残るんだ。最近葬式で燃やしたからわかる」と、おっしゃっていた。その後は洞窟を見て解散した。

 ところで自分はキャンプとかバーベキューは嫌いではないし楽しいと思うけど、あんまり自分から行く気がしないのは、それならもうちょっとがんばって山に入ったらもっと楽しいのに……と思うからである。より具体的に言うと沢沿いの焚き火がなによりも好きである。

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 先日、近所の小石川植物園に行ってきた。寺田寅彦の「どんぐり」の舞台となったところである(参考:http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/827_13489.html)。

 園内は整然と植物が並べられているというわけではなく、適当に植物が散らばっていて広い公園のような感じで良かった。冬の木は好きである。楽しかった。いろんな季節に行ったら多分いろいろ楽しいんだろう。

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 今日スーパーに行ったらすじことかローストビーフとかいろんな食材に「恵方巻に入れよう!」みたいな札がついておりなんでもありかという感じだったが、さらには豚肉にも「恵方巻と一緒に豚汁を食べよう!」という札がついておりいよいよ自由自在の様相を呈していた。

 私の通っていた某k大の横には神社があり、節分には盛大なお祭りを開催していた。大学の前の道路も屋台で埋め尽くされ、構内にもその煙が入り込んでくる激しさであった。基本的に私はあんまり祭には行かないが、この節分祭に関してはテストがちょうど終わる時期というのもあって結構好きだった。部室で昼間から麻雀を打ったりこたつで寝たりしてだらだらしていると、なんとなく祭をやっているようなのでみんなで繰り出し、ちょろっとなんか買って、人大杉やねんとか言って帰ってきてあとはまた部室でだらだらするのである。節分には一度同期の男が部室に豆を持ってきたが、掃除がめんどいという理由で豆まきに反対を受けたので袋のまま投げており、特に風情が無かった。